転職を考える医師もいるのです

医療関係者は、一度資格を取ってしまうと一生涯安泰だと言われています。もちろん学生時代の勉強は厳しいものですし、他の学部の大学生が遊んでいるのを尻目にひたすら勉強、そして実習、という日々を過ごさなければいけません。しかしその努力は決して裏切ることはなく、普通のサラリーマンと医師の生涯年収の差は膨大なものになります。さらに、企業などから雇われている人にはリストラのリスクがありすし、自分で会社を興したとしてもいつ経営が危うくなるかはわかりません。その点、医師という仕事は病院さえあれば全国どこにでも働き口はありますし、自らクリニックを立ち上げれば、健康である限り何歳までも働くことができるのです。さらに、自分のスキルを高めるためには様々な研修制度や出向などのシステムが用意されており、人々を診療し治療するなどの業務だけではなく、臨床結果に基づいた研究論文を執筆する、後進を育てるために教壇に上がるなど、経歴を重ねることで様々な選択肢が出てきます。そしてその大部分が、人類の医療の将来に携わるような有用な仕事であることも、生きがいややりがいなどの満足を与えてくれるのです。また、華々しい結果を残すことだけを良しとしない考えの医師もいます。医療的過疎の地域に派遣してもらって地域医療に貢献することも立派な職務ですし、都会でも産科医が少なく問題となっている地域もあります。小児科医を目指す若い医師も減っていると聞きますし、医師という仕事の中にも好まれない仕事や人員の不足しているところはあるのです。そういったところに進んで転職することもありますし、医師は目の前の患者だけでなく広い視野でよりよい生活をもたらしてくれる存在になろうとしてくれているのではないでしょうか。